2017年11月18日土曜日

毛鉤硅竹で鱒を釣る

【毛鉤硅竹】というテンカラ竿を手に入れたものの、渓流釣りシーズン中はやはりフライフィッシングを優先させてしまい、使う機会はありませんでした。


そうこうしているうちに季節は一気に進んでいつの間にやら11月の中旬。もちろんすでに禁漁期間。この竿を使うのは一体いつになるやら、と思っていたところで米国からやってきたジェイソン君が「テンカラに行こう!」と言ったのでありました♪

2017年10月31日火曜日

南方系鯵浪漫とマングローブ賛

 ライトソルト系ルアーマンにはなじみのあるメッキ、つまりヒラアジの仲間である南方系アジ類の総称ですが、このメッキを沖縄ではガーラと呼んでいます。

これは12年前のカスミアジ。

もう12年も前になりますがはじめて沖縄地方を旅して以来その魅力に強く惹かれ、沖縄本島や宮古島などちょこちょこと家族旅行を重ねて聞きたのですが、なかなか釣りをする機会は得られませんでした。
 それが昨年、今年と2年続けて西表島で釣りを楽しむことができました。同じ家族旅行ではありますが、子供に手がかからなくなってきた分、短時間ながら釣りに興じることができるようになり、久々の南国フライフィッシングに大満足したのでした。

2017年8月15日火曜日

雨キャンプとモノポールシェルター

 お盆休暇を利用して奥日光・湯の湖へ行ってきました。湯元キャンプ場を利用したキャンプフィッシングです。昨年は行かなかったのですが、湯の湖そしてそこから流れ出して中禅寺湖へ落ちる湯川へは毎年何度か釣行を楽しんでいます。


2017年8月4日金曜日

鮎の研究(?)

 ここ数年、毎年何度か福井県の九頭竜川を訪れています。現地に住む釣り仲間のひらさんを頼って彼のご厚意に甘えているのですが、僕の目的は山岳渓流のイワナ釣り。
 フライフィッシングで岩陰や流れの巻き返し、或いは流心の中から大きなドライフライに飛び出す個性豊かなイワナと出会うことが無上の愉しみとなっています。


 しかし一般的にはどうでしょう。ルアーやフライフィッシングのファンなら九頭竜川と言えばサクラマスが代名詞でしょうし、そうでなければやはり鮎(アユ)の銘川として名高いことは周知の通りです。

2017年7月21日金曜日

毛鉤硅竹

 【雑魚釣りは硅竹で】という以前のエントリーで、喜楽釣具の「硅竹」というグラス製振出竿について紹介した際、「グリップにコルクがあしらわれたテンカラ竿仕様もあったようです」と書きましたが、後日、実際にそのテンカラ竿を手に入れることができました。

2017年7月8日土曜日

スマグラー Hardy's Graphite Smuggler De-Luxe

 僕にとって釣りは旅なんだ、旅そのものなんだ!と何度も書いているのだけれど、それはパックロッドのコレクションを見てもらうだけでも伝わるんじゃないでしょうか(笑)。
 アブ、オービス、キラク、シマノ、セージ、ダイワ、そしてハーディ等々の釣竿を使っているけれどほとんどが4ピース以上の小継竿です。もっとも、ここ10年ほどの間にフライロッドに関しては定型サイズがほぼ4ピースとなった感があります。技術の進歩によってフェルールもロッドアクションにほとんど影響しないようになったから、メーカー側も仕舞寸法のコンパクトさに比重を置き始めたのかもしれません。
 もちろん、パックロッドなら新たに釣竿を新調しても家族の目の届かないように隠しやすいという利点もあります!(笑)

2017年3月27日月曜日

フナダモの話

 釣った魚を取り込むとき、ランディングネットを使う方も少なくないと思いますが、子供のころはタモアミまたは単にタモと呼んでいました。人によってはタマアミ、タマと呼ぶこともあるようです。マブナ釣りに凝っていたときはあえて「鮒(フナ)ダモ」とも呼んでいました。

2017年2月13日月曜日

マスター・オブ・ライフ或いはファン・カルロスについて

 浦沢直樹氏の傑作漫画のひとつに『MASTERキートン』があります。保険の調査員で糊口をしのぎつつ、いつの日か自分の信ずるドナウ文明の発掘を夢見る市井の考古学者の冒険譚、ミステリーであり、また人情モノでもあります。どのストーリーを読んでも気持ちよく感動できるのですが、中でも「瑠璃色の時間」(第7巻 CHAPTER:3)という物語の冒頭が実に爽やかで心に残ります。
 イングランド、コーンウォールの海岸沿いで路線バスに乗っている少年時代のキートンに、そのバスの運転手が語り掛けます。「坊や目がいいんだな。目がいいと人生は楽しい。」「坊やはきっと人生の達人(マスターオブライフ)になれるぞ。」
 眼鏡が手放せない僕はすでに40代の半ば。僕にもマスター・オブ・ライフに近づくことができるのでしょうか?

眼差しの優しい白髪のダンディ、ファン・カルロス。
もし人生の達人がいるとしたら、それは彼をおいて他にないだろう。

2017年2月10日金曜日

狩人的小話⑦「鶏」

 前回の【狩人的小話⑥「雉」】で、このシリーズ(?)は一度閉じようかと思っていたのですが、フライフィッシングあるいはフライタイイング的な視点で見ると、やはり鶏(ニワトリ)に触れないのもどうかと思うので、最後に鶏についても僕の体験を交えてみようと思います。
 もちろん鶏は家禽なので【狩人的】とは言えないのですが、そこはまぁ完全釣師ゆえの戯言と目をつむっていただけると幸いです(笑)。

スペイン、レオン産ニワトリ。
一般的にはその羽根(ハックル)がコック・デ・レオン Cock de Leon の名称で有名。

2017年2月4日土曜日

鱒料理を幾つか

 魚を食べるなら基本的には海の魚の方が美味しいと思うのだけれど、たまに出掛けた温泉宿などで鱒(マス)の塩焼きがテーブルに並んだりすると、ちょっとした野趣を感じて嬉しい。ただしこれはたまに食べるから美味しいのであって、仮に連泊した翌日の夜も同じ塩焼きが並んだらちょっとげんなりするのは僕だけじゃないはずだ。

 鱒料理でちょっと変わっていて面白いと思ったのは、スペインの確かパンプローナのレストランだったと思うのだけれど、メニューに「ナバラ風」と書いてあったものだ。その土地の鱒料理がどんなものかと頼んでみたのだけれど、やがて湯気を立てて運ばれてきた皿に載っていたのはパンサイズの虹鱒の、薄く小麦粉を振った上でグリルされ、その上に生ハムが重ねられた逸品だった。ハーブの爽やかな香りと生ハムの塩気が鱒の淡泊な身と良くマッチしていて美味しく食べられたことを覚えている。

2017年1月20日金曜日

狩人的小話⑤「襟巻雷鳥」と「鶉」

 七面鳥(ターキー)に触れたついでにもう一つのゲームバード(狩猟鳥)についても紹介したいと思います。
 アメリカのフライタイイング教本やパターンブックなどを見ていると、よく名前が出てくる割に実態が分からない鳥が幾つかあります。ターキーなども我々日本人には決して馴染みのある鳥とは言えないと思いますが、それでもその存在については漠然としていながらも相応の知識は持っているし、他の鳥と間違えることはないですね。
 ところが「グラウス Grouse」と聞いたらどうでしょうか。試しに辞書を引くと「ライチョウ」と書いてあります。日本の雷鳥は天然記念物だからハンティングなんてもってのほかで、養殖されているという話も聞かないからフライマテリアルとして流通することはないと思うのですが、そうすると北米のライチョウはずいぶん数が多いのだな、などと想像をめぐらしていました。ところがよくよく調べてみると数が多いということを別にすれば日本の雷鳥と北米のライチョウとの間には若干異なる事情があるようです。

襟巻雷鳥(ラフドグラウス)の羽根

2017年1月19日木曜日

狩人的小話④「七面鳥」

 実はモグリ(「狩人的小話③鴨」参照)の鉄砲撃ちとは別に本物のハンターも近所にいました。
 タカノブは僕と同じ町内に住み、小学校から高校まで同じ学校に通った友達で、小・中学校時は同じ野球チームのメンバーだったし、色白でひょろひょろしているところは僕とよく似ていました。高校生になると同じ学校へ通ってはいても、お互いに野球を離れ一緒に遊ぶことはなくなりましたが、それぞれスケボー片手に自転車で走る姿を街角で目の端に捉えてはいました。高校を卒業してからは会っていないけれど、そのタカノブの父親は会社勤めながら狩猟を楽しむ趣味人でした。

野生のターキー(七面鳥)の群れ@カナダ

2017年1月16日月曜日

狩人的小話③「鴨」

 もう30年以上も前のことだから言っても良いと思うのだけれど、父親の友人の一人にモグリの鉄砲撃ちがいました。モグリと言うぐらいだから本格的な猟師ではなくて、おそらく大工の頭領だった僕の父親の下へ出入りしていた職人の一人だったのだろうと思う。
 冬になると鉄砲を持ち出して、枯れた葦の密生する湿地に潜んでは渡り鳥を撃っていたようです。当時、僕の実家に隣接していた下小屋(大工仕事の作業場)に何度かその鉄砲を見せに来たことがあったのですが、その中で一度、僕も空気銃を撃たせてもらったことがあります。枯れ山に入ってスズメを狙ったことや、足元に並べられたスズメの姿を覚えてはいるのですが、果たしてそれらが自分で撃ち落とした獲物だったかどうかまでは記憶が残っていません。
 食べるのかと聞いた時に「骨ばっかでちっとも美味か無ぇ」と誰かが吐き捨てたセリフも覚えています。

マラード・フランクフェザー(鴨の脇腹の羽)をウィングに使った
ウェットフライで仕留めたブルックトラウトのモンスター!

2017年1月5日木曜日

狩人的小話②「鹿」

 都心に住んでいる関係で、主に釣りに行くのは東京近郊の川がメインとなる。湖へ行くこともあるけれど、やはり流れの中で毛鉤を振る誘惑は耐え難いな。僕のホームリバーは郊外の観光地も近い里川なので、それなりに地元漁協の放流はあるものの春先から様々な釣師が集まるから渓魚たちが廃れるのも早い。
 3月の「渓流解禁」の声を聞くと居ても立ってもいられず川へ向かうけれど、最初の月は地元の餌釣り師に挨拶に行くようなもので、ほとんど釣果は見込めない。水生昆虫の幼虫を模した毛鉤「ニンフ」を使っても、さて一日やって2、3度当たりがあるかどうか。スーパーの買い物袋に無造作に放り込まれたヤマメを片手に、「今年は釣れないねぇ」なんてにこにこ顔で挨拶を返してくれる老エサ釣り師が羨ましくないと言えば嘘になるだろう。

2017年1月2日月曜日

狩人的小話①「川」


 欧州の田舎をバックパック担いでてくてくと歩き回っていた時期があって、その頃特にスペインのカルチャーには強い興味を覚えていました。スペインは欧州の中でも独特の文化を有していて、何度行っても興味が尽きることはありませんでした。