2014年12月10日水曜日

ABUのトラベル・ロッド

ABUのフライロッド「フェラライト・サファリ Feralite Safari」について紹介したので、ついでにサファリ・シリーズとあわせてABUのパックロッドについて僕の手元にあるものを紹介したいと思います。

僕の手元にあるサファリ・シリーズのパックロッドです。

まずサファリ・シリーズに限って言うと、フライロッド(Feralite Safari)、ベイトロッド(Caster Safari)、スピニングロッド(Suecia Safari)の3種類があります。
実はこれ以外にテレスコピックのフライロッドもインターネット上で見かけたことがあるのですが僕自身は直接目にしたことがないので今回は割愛したいと思います。

フェラライト・サファリについてはすでに僕の思いの丈を書いているので今回はルアーロッドの2本について書き進めようと思います。

まず当時のABU社はタックルのグレード(強度)を「ABU1」から「ABU4」まで4段階に分けています。
ただし「Fishing1」と書かれている場合もあるし、ロッドに限った場合はそれに対応して「Zoom1」と記載されている場合もあります。
とにかくライトタックルからヘビータックルまでグレードが4段階に分かれていて、その中で僕らがイメージする淡水のルアーフィッシングに相当するのは「ABU1」と「ABU2」のようです。

スウェーデン語版のカタログ "Napp och Nytt 73" p2-3.

スウェーデン語版のカタログ "Napp och Nytt 73" p4-5.

スウェーデン語版のカタログ "Napp och Nytt 73" p84-85.

スウェーデン語版のカタログ "Napp och Nytt 73" p86-87.
このページの一番下に「スエシア・サファリ・ズーム」が掲載されています。
残念ながらこのカタログ上にキャスター・サファリの掲載は見当りません。

それに応じてサファリ・ロッドもスピニングロッド「スエシア・サファリ・ズーム Suecia Safari Zoom」が「ABU1」に、キャスティングロッドの「キャスター・サファリ・ズーム Caster Safari Zoom」が「ABU2」となっています。

ちなみにそれぞれのスペックは以下の通りです。
  • Suecia Safari Zoom: 6 1/2' (195cm). Up till 15g (1/2 oz).
  • Caster Safari Zoom: 6' (180cm). 15 - 30g (1/2 - 1 oz).

上からSuecia Safari Zoom + Cardinall 44.
Caster Safari Zoom + Ambassadeur 5000.
Feralite Safari Zoom + Delta 5.


Suecia Safari Zoom はグリップ内へ仕舞い込めるテレスコピック・ロッド。

Caster Safari Zoom はグリップとブランクを分割した上で、
ブランクのみテレスコピックとなる仕様。
グリップのフェルールはネジなどでしめる機構は持っておらず、
ただ差し込むだけ。
それでも全くぐらつきなどはなく、精度の高さは素晴らしい。
さすが北欧きっての工業国といったところでしょうか。

Feralite Safari Zoom は並継ぎのパックロッド。
ブランク性能は素晴らしく、当時のロッドの中では別次元だったのではないでしょうか。

ロッドソックとラベルの違い。

適応ルアーウェイトを見ると、スエシアが15gまで、キャスターが15~30gとなっていますが、現在の感覚よりも強い調子に作られています。
グラスロッドということもありますが、当時のルアーがやはりスピナーやスプーンを多用したことによると思います。
つまり軽量ルアーや比重の高いプラグをソフトプレゼンテーションすると言うよりは、重いメタルルアーに負けないパワーが必要だったということではないでしょうか。

先に紹介したカタログに記載されている中では、Caster 131、同132、Suecia 321を所有していますが、上記の印象はサファリに限らず、これら他のアブ・ロッドにもいえます。

□ □ □

ところでサファリ・シリーズ以外のABU社のパックロッドを紹介したいと思います。
ABU社がまだ A.B.Urfabriken と称していた頃の、レコード・ブランド Record のロッドです。
レコード・ロッド自体それほど珍しい訳でもありませんが、このロッドはグリップ着脱式の3ピースロッドと言うところが僕の琴線に触れています(笑)。

Record 65M + Ambassadeur 2500C.

先のキャスタ・サファリ・ズームもグリップ着脱式でしたが、それはブランクをグリップにただ差し込むだけでした。
ところがこのレコード・ロッドは、サファリより古い時代のものにも関わらず、グリップ着脱機構はトップウォーター用バスロッドでお馴染の、ツメがブランクを抑えて全体のネジでしめる方式です。

ブランクはグラスソリッド。
グリップはスチールながら綺麗なブルーの焼付塗装。さらにフォアグリップのカバーとグリップエンド、リールシートのスプリングロックのツメはプラスチック。
魚型に象られたRecordのロゴもかわいいし、本当にオシャレなデザインです!


ちなみにブランクの調子はと言うと・・・先に紹介したサファリ同様で硬いです。



サファリ・シリーズと並べてみると・・・。


最後に、前回と同じことを書いて今回のページを閉めたいと思います。

釣り人よ 旅に出よ!
旅人よ 釣竿を取れ!

2 件のコメント:

  1. まいりました。
    目の保養を通り越して目の毒です。
    が、今は我慢我慢(^^;)

    返信削除
    返信
    1. 楽しんで頂けたらうれしいです♪

      削除